配当期日呼出状

競売

配当期日呼出状とは

配当期日呼出状とは、競売に係る手続きにおいて、裁判所から送達される(送られてくる)配当期日を指定した書類です。

簡単に言えば、配当期日呼出状とは、「競売で不動産が落札されたので、文句があれば、来てくださいね。」という裁判所からの手紙です。

なお、配当期日とは、買受人が物件の代金を納付した後、その代金を元に、各債権者・債務者(所有者)に対して、配当(支払)が実施される日のことです。

具体的な配当期日呼出状とは、以下のような書類です。(画像をクリックしますと、拡大表示されます。もう一度、クリックすると閉じます。)

配当期日呼出状

原則、裁判所からの最後の書類

配当期日呼出状は、問題がなければ、裁判所からの送達される書類としては、最後の書類になります。

【例外】

物件が落札され、代金が納付されたのにもかかわらず、物件にそのまま居座り続けている場合には、旧所有者は、不法占拠者となります。このとき、買受人から引渡命令の申立などされれば、別の書類が裁判所より送達されることとなります。

その他にも、債権者から貸金返還請求訴訟や支払督促を受けた場合についても、書類が送達されます。

配当期日呼出状に係る現実の対応

書面上には、『呼出』という名称がついていますが、手続きや金額に関して、特に文句がなければ、行く必要はありません。(※書面にも書いてあります。)

実際に出頭する方など、ほとんどいないでしょう。

ちなみに、出頭する必要がないのは、負債金額を完済することができず、余剰金の受け取りが見込めないからです。(落札金額が負債(借入金)の金額を超えることはないということです。)

配当が見込める場合

ただ、借入債務、利息、遅延損害金並びに執行に係る手続費用をまかなっても、余剰が出るケースも存在します。

例えば、3000万円の借入債務に対して、落札金額が4000万円の場合には、『担保不動産競売に係る申立費用』(約115万円)をまかない、遅延損害金を考慮しても、落札金額次第では、数百万円の余剰金の受け取りが考えられます。

その場合、弁済金の交付が受けられます。

なお、受領するには、一定の手続きが必要です。(※弁済金の交付がある場合には、配当期日呼出状に、書類(受書)が同封されていると思います。詳細は裁判所にご確認ください。)

上記配当期日呼出状の件

上記画像の配当期日呼出状は、心優しい依頼主様からご提供いただきました。

この依頼主様の場合、任意売却か競売かを、総合的に比較衡量した結果、ご家族の暮らしを最優先に考え、競売を選択されました。

配当期日呼出状が送られてきた時

依頼主様の下に、配当期日呼出状が裁判所より送達されたのは、買受人が代金を納付して、1週間後のことでした。

諸事情により、書類が送達されて、裁判所にすぐに出頭したかったのですが、残念ながら、裁判所の担当書記官から、

『配当期日前に、配当表を交付することはできません。』

…と言われてしまい、出頭できませんでした。

【補足】

ちなみに、配当期日までの期間は、配当期日呼出状が送達された日から、約1か月半ほどの期間がありました。

今回、裁判所に出頭をしたかったのは、配当表を取得する必要があったからです。配当金(弁済金の受領)が見込めたからでは、ありません。

裁判所への出頭予約

配当期日の記載時刻(9:30)に出頭するため、依頼主様に、裁判所に出頭予約を取っていただくよう、お願いをしました。

しかし、あいにく裁判所の担当書記官より、

『午前中は、ちょっと忙しいので、夕方あたりにしてもらえますかね?』

…と言われてしまったのでした。

配当期日呼出状にある記載時刻は、一体どのような意味合いがあるのでしょうか?

…う~ん?

はてな?

配当期日における裁判所への出頭及び手続き

配当期日当日の夕方に、出頭した際、裁判所の書記官室には、人が全然おりませんでした。

書記官が、交付書類(配当表と手続費用計算書)を事前に準備してくれたおかげもあってか、交付手続きに要した時間は、わずか1分。

手続きは、配当期日呼出状と身分証明書を提示し、交付書類を受け取って、無事終了です。

手続きに関しての雑感

今回、配当表が欲しくて、わざわざ裁判所まで出向きましたが、所要時間や事務手続きを踏まえると、正直、郵送手続きでも良かったのです。

と入っても、出頭した際に、担当の男性書記官が、とても丁寧な方でもあり、その書記官より、いろいろと教えてもらうことができましたので、出頭してよかったです。

(手続きが終わった後、依頼主様と一緒に、ゆっくりとお茶を飲みたかったのが、当方が裁判所に出頭したかった理由なのですが…。)

総括

任意売却を選択していれば、配当期日呼出状を受け取るということはまず少ないです。

とは言っても、債務者・所有者の方の事情を勘案すると、任意売却ではなく、あえて競売を選択したほうが良い場合もあります。

また、任意売却に対して、各債権者の考え方が、次第に厳しくなる中、任意売却で話がまとまらず、配当期日呼出状を受け取る方が、今後増えることも考えられます。

競売を選択された方々に、要らぬ心配をなくして、『配当期日呼出状とは何か』を理解していただきたいと思い、配当期日呼出状に関連する事柄を、記した次第です。

借入金に苦しむ債務者・所有者の方におかれましては、今後のご参考としていただければ、幸いです。


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