競売よりも任意売却のほうがいいの?

任意売却

競売と任意売却とは、よく比較対照されます。(…当然ですね。)

競売よりも任意売却という考え

『競売ではなく、任意売却の方が、いいですかね?』

この類の質問は、相談者の方から必ずと言っていいほど、よくいただく質問です。

その一方で、この質問は、私自身が、相談者の方との話を通じて、本当に任意売却を行うべきかどうか、毎回のごとく、相談者の方の事情を踏まえ、深く悩みながら考えている事でもあります。う~ん画像

一般に、任意売却の業務を中心としている会社としては、任意売却を選ぶほうが仕事になりますので、任意売却を肯定するのは、当然と言えば当然です。

この点は、私とて、決して例外ではありません。

一般的に良く言われる任意売却のメリット

任意売却に、メリットがあるからこそ、債務者や所有者の方は、任意売却を選択されるわけですが、そのメリットというものは、それほど多く存在するわけでなく、挙げられるメリットの数は、限られてくるのかとは思います。

ちなみに、任意売却を取り扱う会社のホームページやブログで、よく謳われている代表的なメリットを指摘すれば、以下のような文言が挙げられるでしょう。

  • 競売では引越費用は出ませんが、任意売却なら出ます!
  • 任意売却なら、競売よりよりも高く売却できます!
  • 任意売却なら、高値で売れますので、残債務が減らせます!
  • 任意売却なら、近所の人に知られることなく、売却できます!
  • 任意売却なら、無理のない残債務の分割払いが可能です。
  • 任意売却なら、持ち出し費用負担がありません!

…etc。

表現は多種多様ですが、大抵の場合は、この類のものではないかと…。

補足ながら、競売のメリットを挙げてみますと…

  • 落札まで住み続けられる

…といったものが挙げられるかと思います。(一つだけ?)

上述の任意売却と競売のメリットを比べてみると、一目瞭然ですね!任意売却には、こんな素晴らしいメリットがあるからこそ、多くの債務者の方々が任意売却を選択するわけでありますね。

もちろん、これらのメリットは、決して嘘偽りではなく、ケースによっては、すべて当てはまる場合もあるでしょう。

一般的なメリットに対する私の雑感

私の経験からしますと、上述のメリットは、すべての方々に、全部当てはまるようには、残念ながら、思っていません。(場合によると、全く当てはまらないケースも…。)

それでいて、挙げられたメリットは、それほど大きなメリットと言えるようものではないのではと、少なからず私は考えています。

(※上述に挙げたメリットに対しては、いろいろ言いたいこと満載ですが、それはいつか追々、述べるということで…。)

任意売却の本当のメリット

任意売却のメリットは、債務者・所有者の方々の事情、物件の金額や場所等によって、大きく変わってくるものだと、私は考えています。

確かに引越代を含めましたお金などのメリットの件は、相談者の方が大いに関心を持つことであり、とても大事なメリットの一つでありましょう。

ただ、その一方で、無事に任意売却をされた多くの方々を見ますと…

お金のこと以上に、ローンの滞納に関して、一つの節目をつけたということに、大きな満足感を持っているようにも思えたりもします。

いろいろとご自分で動いた結果、自分自身の力によって、売却を終えることができたことに、大きな意味があるように感じられるのは、不思議にも、多くの方々に共通していることでもあります。

…まあ、そんなわけでありまして、私としては、それこそが、任意売却の大きなメリットではないのかと、少なからず、捉えてはいるのです。

もちろん、こんなことを言いまして、形のない抽象的な理想を述べているようでありまして、なかなか理解はしてもらえないでしょうが…。

任意売却にしても、競売にしても、どちらの売却が終わった後も、人生が続くことを踏まえますと、受動的に動くのではなく、前向きに主体的かつ能動的に行動をすること自体に、とても大きな意義があるのは、言うまでもないことでしょう。

任意売却と競売の比較に思う私の考え

私が考える『任意売却と競売』とは、それぞれ対比されるべきものではないというものです。つまり、主従軽重の関係にあるのではないということです。

分かりやすく言えば、任意売却と競売とは、それぞれ独立した一つの選択肢であり、ある種、補完関係にあるのではないかと考えています。

冒頭の『競売ではなく、任意売却の方が、いいですかね?』という問いかけには、

『選択肢を多く持っている方が、気持ちに余裕が生まれ、あなたの利益に適うはずです。』…と答え、仕事に携わる私としては、競売を踏まえた上での、任意売却という選択肢を提案しているのであります。

任意売却という選択肢(方法)で、主体的に動いてはみたものの、それでも任意売却でまとまらなかったのなら、競売という選択肢(方法)も、それはそれで良い選択肢ではないのかと、私は改めて思うのです。

行動によって得られる対価というものは、何事にも勝るものだからです。
バンザイ画像

 


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